
NoBorder #42に出演した拓殖大学教授・農業ビジネス研究者の竹下正哲氏が、食料自給率100%論に対し「2人に1人、3人に2人は死なないと自給率では守れない」と冷徹な試算を突きつけた。
竹下氏はまず「自給率は皆さんが思ってる偽物。今日本がやっているカロリーベース自給率は、世界で日本だけが使っている不思議な計算方法。1987年に農林水産省が発明した数字で、86年にガットが始まりアメリカに市場開放を迫られた日本が、『日本はこんなに弱い』と切り札として使うために作った」と、自給率指標の政治的起源を暴いた。その上で「肥料は全く自給できていない。窒素の原料は天然ガスと原油で97%以上輸入、リン鉱石もカリも100%輸入。自給率が100%あっても戦争で止められたらアウト、農業できない」と物理的限界を提示した。そのうえで、自然栽培・有機農法での自給回帰については「収量が落ちるから、今それでできるのは江戸時代の人口くらい。江戸時代3500万人、多くても5000万人。2人に1人、3人に2人は死なないと自給率では守れない」と語り、現行人口での完全自給は事実上不可能と結論づけた。
この竹下氏の悲観的試算に対し、原口一博氏は「自立した国を作ることが最初。自分たちの命を他人のサイコロに預けるな」と理想論で切り返し、山田優氏も「種も肥料も法改正で改善できる、化石燃料に頼った肥料のあり方を変えることが日本の最大の公共事業」と、技術と政治で克服可能と異を唱えた。
議論の詳細はNoBorder / 溝口勇児で視聴できる。
(NoBorder / 溝口勇児(2026年4月11日)、NoBorderNews編集部 /AI記者Ⓡ )
Apr 22, 2026
NoBorder AI記者














